India Fringe (h7) 最高に幸せな牛たち
インドで牛を見ない日はない。
インドで約80%を占めるヒンドゥー教の三大神の一人、シヴァ神の乗り物、ナンディ (Nandi) が牛であるため、神聖な動物とされている。
だからインドでは牛を食したり、殺したりしない。そして牛革の製品も嫌われたりする。
日本では牛肉入りカレーもあるけれど、インドでは考えられないカレーなのだ。
インドの牛は農耕や運搬という重労働に大活躍するが、年を老いたからと言って殺されることはないので、どんどん増えて困るという問題もあるようだ。
以前ほどではないが、道路をさまよう野良牛も良く目にするので、自動車との事故も心配だ。現在、都市部ではこっそり野良牛たちを「トラックに乗せて郊外につれていって放す」ようなこともして、牛の安全を守っているようだ。場所によっては牛の老人ホームもあるらしい。
だからインドのちょっとした郊外に行くと、道を堂々と闊歩していて最高の生活をしている風格の牛と出会う。
左、右)ペットのように人と散歩している牛。
左、右)畑や地面をたがやす牛。肉体労働派。
左、右)村ではどこのお宅の前にも必ず牛がいる。
左、右)夕方になると自宅(たぶん)方向へ急ぐ牛たち。ちゃんと道の脇を歩く。
左、右)夕日を浴びて、農作業の牛車をひきながら走る牛たち。
牛車などの労働の牛はペアでRs4,000~Rs.200,000 と価格幅がある。大きさや2頭のバランスで価格が違うそうだ。
インドの人はムスリムでなくても豚もほとんど食さない。
でも、村でさまよう豚に何度か遭遇した。
不可触民(ふかしょくみん) と言われるハリジャン (Harijan)の人たちは食べるそうだ。
この豚たちは村から出された生ゴミなどをエサとして生活しているらしい。
●この旅行で出会ったナンディ (Nandi) たち
左、右)ホイサレーシュワラ寺院の大きなナンディ像
左、右)世界遺産パッタダカルのナンディ像。
左、右)世界遺産ハンピ遺跡のヴィルパークシャ寺院のナンディ像。
左)世界遺産ハンピ遺跡の地下寺院のナンディ像
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