chackee.com

 
Home Travel 旅行 Sri Lanka スリランカの旅 Sri Lanka Historic Spots (5) シギリヤ <3>

Sri Lanka Historic Spots (5) シギリヤ <3>

Sri Lanka Historic Spots (5) シギリヤ レディ Sygiriya Lady

シギリアのこの空間の中で、もう一つ有名なものがある。
このシギリア ロックの中腹に描かれ、今も残る女性たちのフレスコ画だ。

1875年、イギリス統治下のころイギリスの軍隊が周囲をジャングルに覆われたこの岩山の壁面に、色彩豊かな絵が描かれていることを発見したそうだ。
5世紀ごろに描かれ、1,500年近くも経過しているのに、とても鮮やかに残っている。

壁画というと、インドのアジャンタの石窟寺院の「蓮華手菩薩の壁画」を思い出すが、その壁画とは比べ物にならないくらい鮮明に残る。
しかし女性の物腰の柔らかさや輪郭線を描かない手法など、その壁画との類似点が多い。あの壁画も確か1819年にイギリス人により発見されている。

ここに描かれている女性が王の側室たちの似顔絵なのか?信仰の対象の絵画なのか?はっきりしていない。
しかし僧院になってから以降、多くの女性たちの絵は消されたり、剥がされたり、風化して消失している。
上座部仏教寺院に、このような胸もあらわな女性たちのイラストがあるというのも、変ですものね。

1938年にイギリスによって作られたというらせん階段を登っていくと、手前に覆い被さるような壁面に女性たちの壁画を見ることができる。
500人くらいが描かれていた壁画も現在残っているのは18人という資料が多かったが、私が端から順に目視して、写した写真に納まっていた女性たちの数は15人だけだった。
壁画に向けての「フラッシュ撮影は厳禁」ということで、ホロで覆われた中には監視人が数人いた。だが、ホロを上げて太陽光を入れ、明るく写真を撮れるようにしては観光客にチップをもらおうとする良からぬオジサンもいた。大丈夫かな?この世界遺産。


4枚)女性たちのフラスコ画。鮮やかに色彩が残る。実は私、ここへ行くまでシギリヤ レディが18人もいることを知らなかった。

Sri Lanka Historic Spots (5) ミラーウォール Mirror Wall

シギリア レディから鉄のらせん階段を下ってきた場所の回廊壁面は、ミラー ウォールと呼ばれている。
回廊の反対面に女性像が描かれて、それが反対の壁面に映し出されるような仕組み、光沢があり鏡のように輝きがあったようだ。
回廊はレンガを積み上げ、漆喰を塗り、卵白やハチミツ、石灰を混ぜたものを上から塗り、磨き上げて造られている。

上から彫られ、今は壁面のスジのように見えるのは、7世紀から11世紀にシンハラ文字で書かれた「王たちの興亡物語」の叙情詩や詩だったようだ。


左、右)ミラーウォールの壁面で、文字と認識できる場所。


関連記事


次の話を読む

[Sri Lanka スリランカの旅 一覧]に戻る