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India Specialist (1) パトラ織り

India Specialist - Patora (Double Ikat) パトラ織り(経緯絣)

パタン (Patan)で現在も伝統的なパトラ織りを織り続けているサルヴィ家。
かつて染織の勉強をしてきた中でも、その後も今までに見たことが無かった2人の織師によって織られる織機。
そして織り面が水平ではなく、斜めに傾いているのが少々不思議な感じがした。


左)看板
右)サルヴィさんの織機


左)緯糸1目づつピックのようなもので柄を調整している。一日 8~9 cm位しか織れない。6 ヤードのサリーを 1枚織るのに50 ~60 日かかる。
右)緯糸を染める前に柄に合わせて縛っている。


左)何色か色を入れた緯糸。まだ縛った糸はほどしていない状態。
右)織り上がったパトラ織りのサリー。抽象的なブロック・パターン柄ではなく象のシンメトリー柄がすばらしい。

サルヴィ家のロゴマーク

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パトラ織りは経糸、緯糸の両方を絣にしたダブル・イカット。これはグジャラート州パタン地域とインドネシア バリ島のトゥンガナンで現在も伝わる染織技術です。

古くから伝統的に絹糸と植物染料が用いられていたが、100年ほど前から簡易な化学染料にとって代わられました。そのため一時パトラは廃れることになったのですが、20年ほど前からこのザルヴィ家の方達が環境にも配慮する植物染料の重要性を認識し、草木染めのパトラを復興させたのだそうです。
(参考:サルヴィ家でいただいた資料抜粋)

格調の高い経緯絣のパトラは、パタン・カンベイ・バローダ・スラートとグジャラート州東部の特産で、図柄変化数十種類を数える。現在織られているのは、パタンのみである。花や菱・踊子・象・虎などを方眼紙に描いたような几帳面さで織るのは気の遠くなるような手間を要する。筬なしの原始機で緯生地を織るため、絣柄を物差し代わりとして布幅を揃えたらしい。
(参考:京都書院発行 染織の美 第27号)

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