India Historic Spots (h3) バーダミ石窟寺院 Badami Cave Temple
バンガロールから北西に約516km、ホスペット (Hospet) からは北西に100kmくらい行った場所にあるバーダミ。
かつてはヴァーターピ(Vātāpi)と呼ばれ6~8世紀チャールキア朝(Chalukya Empire、チョーラ朝)の首都として栄えた。
人造湖であるアガスティヤ (Agastya Tank) 湖の 3方を岩山で囲むように寺院群が残る。
湖の北側にマーレギッティ・シヴァラーラヤ寺院 (Malegitti Shivalaya Temple)、東にブータナータ寺院群 (Bhutanatha Group)、そして南に石窟寺院群が広がる。
この旅行ではハッサンからの移動となった。バスで8時間近く、ほぼ1日にかかっている。
途中、村々を見学しながらだったので、そのあたりの村のお話は後程アップします。
湖の南側の岩山に4つの石窟がある。
第1~3窟はヒンドゥー教、第4窟はジャイナ教となっている。ヒンドゥー教最古のもので、以前、行った世界遺産のエローラ石窟群やエレファンタにも影響を与えているそうだが、エローラ石窟群も仏教、ヒンドゥー教、ジャイナ教と宗教を超えて石窟が群立していることを考えると、インドは自分の宗教に固執せず、他宗教に寛大なマハラジャが多かったようだ。
左)入口から石窟群を見上げる。右)湖畔側から見た石窟群
●第1窟~3窟はヒンドゥー教石窟
○第1窟はシヴァ神を祀る。
左)第1屈前景。右)踊るシヴァ神ナタラージャ(Shiva Nataraja)。
左)両性具有(左がシヴァ神、右が妻のパールバティが一体化)のアルダナーリーシュヴァラ (Ardhanarishvara)。
○第2窟はヴィシュヌ神を祀る。
左)ヴィシュヌ神最初の化身、マツヤ(魚)。
右)こういった跡は石窟遺跡には関係なく、後年、石窟内で生活をしていた人たちが石臼などとして使っていた場所。
○第3窟もヴィシュヌ神を祀る。この場所で最大の石窟。
左、右)幅が約20mくらいある3窟前景。
左)シヴァ神とビシュヌ神の合体神ハリハラ(Harihara)。
右)チャールキヤ期 3代目マンガレーシャ王(Mangalesa)の古いドラヴィダ族のカンナダ語の記述と言われているらしい。
※ドラヴィダ人 (Dravidian) は南インドに定住する、小柄で黒褐色の肌、髪の毛がクリクリした特徴をもつ人たち。
左)ビシュヌ神。右)天井の一部に彩色が残る。
左)ビシュヌ神の乗り物ガルーダ。羽根が生えているのでそう思うが、ガネーシャくらい太っていて空飛べるのかな??と疑問が残る。
右)サルのハヌマーン。
左、右)庇に飾られた男女のミトゥナ像。
左)東側の壁面を飾る太陽神スーリア、右)キレいに並ぶ列柱。
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