chackee.com

 
Home Travel 旅行 India Ladakh インド ラダック India Ladakh Fringe (2) チベット仏教 <2>

India Ladakh Fringe (2) チベット仏教 <2>

India Ladakh Fringe (2) チベット仏教 <2> Tibetan Buddhism

GWから2ヵ月たったのに、まだラダック旅行記が終わりません。
カタカナが苦手な私にとって、チベット仏教はかなり手ごわいです。でも、もう少し、おつきあいください。

チベット仏教はインド後期の大乗仏教の密教教理を忠実に引き継ぎ、整理発展させ体系化している。
チベットへの仏教の伝播は当初、日本への流れと同じ北伝仏教(大乗仏教)が伝わった。
だが、もともとの土着宗教であるボン教と対立を続けた。しかし、その後はボン教と融合してチベットへ馴染んでいった。

チベットはボン教の国王が初代王から33代まで続く。
その33代ソンツェン・ガムポ(Songtsan Gampo)王はチベット全土を統一し、吐蕃王朝を開いた英雄と知られるが、この王の2人の王妃により仏教が伝わったようだ。
その後、ボン教に弾圧をされた時期もあったが、8世紀、ティソン・デツェン(Trisong Detsen)王が本格的に仏教が普及しはじめた。
この王自身、熱心な信者となり仏教の国教化をはかったのだ。
王はインドの大行者パドマサンバヴァ(Padmasambhava、蓮華生)を招聘し、国立仏教寺院サムウェイ寺を建立した。

チベット仏教は大きく4つの宗派がある。
ニンマ派 (Nyingma)、サキャ派 (Sakya)、カギュ派 (Kagyu)、ゲルク派 (Gelug)の4つ。

ニンマ派 (Nyingma)
チベット仏教で最も古い宗派で「古派」を意味する。
ティソン・デツェン王によって招聘されたインドの行者パドマサンバヴァ)によって開かれた。
僧侶が赤い帽子しか被らなかったので「紅教」とも呼ばれる。ニンマ派の教義の伝統として「カーマ」「テルマ」「ダナン」という3つの相承の流れがある。

サキャ派 (Sakya)
サキャ派は中央チベットのツァンに栄えたクン族による宗派。
クンチョク・ギェルポが開祖とされ、クン族の系統から選ばれる世襲制。

カギュ派 (Kagyu)
インド在家の密教行者ティローパを開祖とする。その弟子ナローパ、マルパにより伝承され、吟遊詩人のミラレパにより広がった。
カギュ派は時代の中で多くの分派を重ねて行く。そして、その系譜の支脈からゲルク派開祖のツォンカパにもつながっている。
カギュ派の教義の基本は「大印」システムの修法と「ナーローの6法」に代表される実践秘法を重視するという点だ。

ゲルク派 (Gelug)
ツォンカパ(Tsongkhapa)を開祖とする宗派。チベット仏教で最も新しい。
頂点にダライラマを戴くなど、政治的影響力も含め、現在はチベット仏教で最大。とくに、戒律を重視する。
他の宗派と違い妻帯が禁止されている。

簡単なチベット仏教についての概略を書いてみた。
これ以上はかなり難しくなるので、興味のある人は調べてみてください。


次の話を読む

[India Ladakh インド ラダック旅行 一覧]に戻る